雇用保険の求職者給付 「傷病手当」 |
雇用保険の求職者向け給付の一つである「傷病手当」について解説します。
基本手当(失業手当)の受給資格を得た失業者が、公共職業安定所(ハローワーク)で求職の申込みをした後に、病気やケガが原因で求職活動を続けたり職業に就くことができない状態が15日以上続いた場合に支給されるものです。
健康な状態では、一定の求職活動を行うことを条件に基本手当が支給されますが、病気やケガのひどい状態では求職活動ができないため、基本手当の代わりに傷病手当が支給されます。
傷病手当の給付金額や給付日数は基本手当と同じです。働けない期間中は基本手当が傷病手当という名称に変わっているだけと考えてください。例えば28日分の傷病手当が支給されれば、基本手当が28日分支給されたとみなされて、その分、基本手当の所定給付日数(受給できる日数の合計)の残日数も減ります。
病気やケガが原因で職業に就くことができない状態が30日以上続いた場合、受給者本人の申出によって、基本手当の受給期間を最大4年間まで延長できます(通常は最大1年間)。
雇用保険法とは別の法令によるもので、傷病手当と同じように病気やケガを理由に支給される給付を受けている場合、その給付を受けている期間は傷病手当は支給されません(二重給付の禁止)。
※類似給付の例として、健康保険の傷病手当金や労災保険の休業補償給付などがあります。
また、基本手当の場合と同様に以下の期間も支給を受けられません(参考ページ)。
傷病手当の申請をする場合には、「傷病手当支給申請書」と「雇用保険受給資格者証」をハローワーク等へ提出します。支給申請書はハローワークでもらえるほか、インターネットを利用して入力・印刷することも可能です(こちら)。
申請期限はケガや病気が治癒した直後の失業認定日までです。
なお、申請手続きは本人以外の代理人による提出や郵送による手続きも可能です。