失業保険受給中のアルバイト

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※アルバイト労働者の失業保険加入については「失業保険とアルバイト」で解説しています。

失業保険受給中のアルバイトはOK?

「失業保険を受給中はアルバイトをしてはいけない」と思っている方がたくさんいらっしゃるようですが、実際には失業保険を受給中であろうと、受給の手続き中であろうと、アルバイトやパートタイマーとして働くことはできます

失業保険受給中のアルバイト1

ただし、毎月失業保険を受給する際に提出する「失業認定申告書」に、正直にアルバイトをしたこと、アルバイトを行った時間と、そこから得たお金の額を記入する必要があります。
これを怠ると失業保険の不正受給とみなされ、厳しい金銭的な罰則を受ける規定があります。

より具体的に言うと、アルバイト以外でも「内職」や「手伝い」でも報告の義務があります。記載の区分は大きく分けて「就職または就労」と「内職または手伝い」の二つがあります。労働時間などの細かい規定は各自治体のハローワークごとに異なりますが、以下に一例として挙げます。

「就職または就労」とは

失業保険受給中のアルバイト2

事業主(会社)に雇われた場合:パート、アルバイト、日雇、試用期間、研修期間、臨時など
自営業:自営業を開始するための準備やボランティア活動なども含む
その他、会社の役員に就任など

原則として1日の労働時間が4時間以上の場合は失業認定申告書に記載が必要です。

「内職または手伝い」とは

失業保険受給中のアルバイト3

内職:ポスティングやパソコンを使ったアフィリエイトなど、家の中で行う仕事「在宅ワーク」を含むもの
手伝い:他人の労働の補助作業。お金をもらわないボランティアでも報告が必要

原則として1日の労働時間が4時間以上の場合は失業認定申告書に記載が必要です。


上記はある都道府県のハローワークの例ですが、どの都道府県でもアルバイト〜手伝いにいたるまで報告の義務があり、それに違反すれば罰則がある点については共通です。

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失業保険受給中のアルバイトによる失業手当への影響

先に述べたとおり、失業保険受給中でもアルバイトは可能ですが、アルバイトの期間やアルバイトから得た収入が一定以上になると失業手当がもらえなかったり、もらえるお金が減額されます。

「就職または就労」の場合

4時間以上働いた日が1日あった場合、1日分の失業手当(基本手当)がもらえません。2日働けば、2日間分の失業手当がもらえません。ただし、失業手当の受給期間自体が減るわけではなく、あくまで後ろにズレるだけです。
3ヶ月の受給期間がある人が、初日から5日間就労した場合、5日後から3ヶ月間の受給期間が始まるわけです。

「内職または手伝い」の場合

内職又は手伝いので得た手取り金額(収入から控除額をひいた金額)が一定以下なら失業手当は全額支給されます。一定以上になると失業手当が減額され、更に大きくなるとその日の分の失業手当がもらえなくなります。「就職または就労」の場合と比べると若干制限は弱くなります。

具体的にどのくらいの金額がボーダーラインになるのかは、実際に失業手当を受給する手続き時に説明があり、資料ももらえますので、よく確認するようにしましょう。


失業保険受給中のアルバイト4

「就職または就労」であろうと「内職または手伝い」であろうと、正直に申告さえ行えば金額的な罰則はなく、失業手当を受給する権利が減ったり、なくなることもない(延期はある)ので何も心配することはありません。

「この程度なら報告するまでもない」「言わなければバレないから大丈夫」などと軽い気持ちで報告を怠ると、ささいな事でも「不正受給」となり大きな罰則(罰金や失業手当の受給停止)を受けることになりますのでくれぐれも注意しましょう。

失業保険の不正受給による罰則

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失業保険受給中に不正受給を行った人は厳しい処分を受けます。

  1. 支給停止:不正な行為のあった日(例えばアルバイトをしたことを申告しなかった日)から、失業給付の受給の権利がなくなります。
  2. 還付命令:不正な行為により受給した金額は、全額返還しなければなりません。
  3. 納付命令:さらに悪質な場合(例えば安定した職業に就いていながら申告しなかった場合)には、直接不正な行為により受給した金額の数倍の金額を納付するよう命じられます。

また、すでに失業保険を受給した場合は、不正行為のあった日からさらに延滞金が課せられます。なお、それらの支払いを怠った場合は、財産の差し押さえが行われたり、詐欺罪などにより処罰されることがあります。

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