雇用保険の届出・手続きが必要となる場合
〜 事業主(会社)のケース

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こんな時は雇用保険の手続きが必要

事業主(会社)が雇用保険に関して定期的に行う主な事務は、毎月各従業員の雇用保険料を計算して個人負担分を給与から控除し、年1回申告納付することです。

それ以外にも随時、雇用保険に関する届出が必要になるケースがあります。どんな時に、どんな書類を、いつまでに提出しなければならないのか解説します。

<目 次>

  1. 新たに従業員を雇用した時
  2. 従業員が退職または死亡した時
  3. 従業員の氏名が変わった時
  4. 従業員が転勤した時
  5. インターネットで手続きを行うには

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1.新たに従業員を採用した時

会社で新たに従業員を雇用した場合、原則として雇用保険に加入する(被保険者となる)ための手続きを行わなければなりません。

雇用保険への加入が義務付けられているのは、会社で常時雇用する一般社員のほか、雇用契約期間や労働時間が規定の水準を超える非正規労働者(派遣社員、パートタイマー、アルバイトなど)、季節的労働者などです。

提出書類

  • 雇用保険被保険者資格取得届
    ハローワークで交付されるもののほか、インターネットを利用して入力・印刷することも可能です(こちら)。

  • 添付書類は原則として不要ですが、提出期限を過ぎた場合などに以下の書類が必要になるケースもあります。
    「賃金台帳、労働者名簿、出勤簿(タイムカード)、他の社会保険の資格取得関係書類、雇用期間を確認できる資料(雇用契約書等)」
提出期限

採用月の翌月10日までに事業所を管轄する最寄りのハローワーク(公共職業安定所)へ提出

受理後の交付書類

雇用保険被保険者資格取得等確認通知書、雇用保険被保険者証など


2.従業員が離職または死亡した時

雇用保険の被保険者である従業員が退職したり死亡するなどした場合、雇用保険から抜けるための手続きが必要になります。

提出書類

  • 雇用保険被保険者資格喪失届
    ハローワークで交付されるもののほか、インターネットを利用して入力・印刷することも可能です(こちら)。記入例はこちら

  • 雇用保険被保険者離職証明書など、資格喪失の事実、資格喪失日、および資格喪失の状況が確認できる書類
    【参考】離職証明書の書き方・記入例

  • 以上2つの書類のほかに「出勤簿、退職辞令発令書類、労働者名簿、賃金台帳」等の照会を求められる場合もあります
提出期限

原則として退職日の翌日から10日以内に事業所を管轄する最寄りのハローワーク(公共職業安定所)へ提出

受理後の交付書類

雇用保険被保険者資格喪失確認通知書など

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3.従業員の氏名が変わった時

雇用保険の被保険者である従業員が結婚・離婚するなどして氏名が変わった場合にも届出が必要になります。
※住所変更のみの場合は必要ありません。

提出書類

  • 雇用保険被保険者氏名変更届
    ハローワークで交付されるもののほか、インターネットを利用して入力・印刷することも可能です(こちら)。

  • 氏名変更の事実を確認できる書類
提出期限

氏名を変更した後に速やかに事業所を管轄する最寄りのハローワーク(公共職業安定所)へ提出

受理後の交付書類

雇用保険被保険者証(再交付)、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書


4.従業員が転勤した時

雇用保険(労働保険)は、「会社」単位ではなく「事業」単位で手続きを行います。支店や工場などがある場合、会社全体ではなく支店や工場ごとに提出を行います。
よって、雇用保険の被保険者である従業員が同一法人内で転勤し、勤務する事業所が変わった時にも届出が必要になります。

ただし、継続事業の一括を労働基準監督署より許可されている事業所であったり、事業所非該当承認申請書の承認を受けている場合など、転勤先と転出元が1つの事業所とみなされる場合には届出は不要です。

提出書類

  • 雇用保険被保険者転勤届
    ハローワークで交付されるもののほか、インターネットを利用して入力・印刷することも可能です(こちら)。

  • 転勤の事実を確認できる書類(異動辞令など)
  • 転勤前事業所に交付されている被保険者資格喪失届
  • 賃金台帳や労働者名簿の照会を求められる場合もあります
提出期限

転勤の事実のあった日の翌日から10日以内に、転勤先の事業所を管轄する最寄りのハローワーク(公共職業安定所)へ提出

受理後の交付書類

雇用保険被保険者証(再交付)、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書など


5.オンラインによる届出について

ここまで解説してきた各種届出は、オンラインで行政サービスを行うポータルサイト「e-Gov(イーガブ)」の電子申請システムを利用して、インターネット上で手続きを行うこともできます。
その場合、事前にID、パスワード、電子証明書を取得する必要があります。

電子申請は直接労働局などの窓口に出向く必要がなく、夜間や休日でも手続きができるのが利点です。反面、始めて行う場合は事前に色々準備が必要で、オンライン上での操作も慣れるまでに時間がかかるのが欠点です。

◆オンライン上での届出手順


  1. ID、パスワード、電子証明書などを取得
  2. 電子申請用の届出書をダウンロードしてデータを作成
  3. オンラインで送付

手続きの詳細はe-Govのサイトで確認してください。

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